4列ある全ての発射台から一斉に球が発射され、楽曲は始まる。時間が進むごとに、各列の発射タイミングをずらしていき、球の跳躍と音楽が複雑に絡みあう様を見せていく。これは、初号器よりも精度を増した発射タイミング制御機能を搭載したベアリング・グロッケン IIだからこそ実現が可能となった表現である。 クライマックスでは、格子状に配列された鍵盤上で、球の跳躍が「斜め一列」揃う瞬間が訪れる。その様子はまさに「マトリックス=行列」。圧巻。
「etude」「matrix」「mellow」「minimal」で見せた全ての要素を1曲に盛り込んだ楽曲「グランド」。前半は、ピアノ曲のような、後半は、弦楽四重奏のような雰囲気を意識して作曲している(前半は、左から1列目、2列目がピアノの低音部分=左手の演奏、3列目4列目が高音部分=右手の演奏)。 また、後半部分から、跳ねたリズム(シャッフル)が登場するのも見せ場の1つ。一見、複雑に聞こえる楽曲だが、何度も聞いているうちに、なぜか嬉しい気分がわき上がってくる…そんな不思議な曲である。